私が初めてのヘナを無事終えた日の夜、帰宅した母が家に入るなり言った。
『なにこの匂い。抹茶?凄くいい匂いじゃない?』
なので『これこれこのような経緯で本日ヘナを使用してこのような結果が出たのである。』と説明したところ
『凄く自然に染まってるね。もう白髪が分からないじゃない。』という返事が返ってきた。
そういえば以前母もヘナをしてみたいと言っていたから、彼女の分も購入しておいたのだ。
まだサマサティさんに商品を注文したばかりだから、色々なハーブは使えないけれどやってみるか、と母に聞いたところ『ぜひやって』という答え。
母はショートヘアなので手持ちのヘナで量は十分なはず。けれど彼女は今まで白髪を目立たなくする為にヘアマニキュアを何度もしているし 確か今シャンプーを使っているはず。
一応そういう条件があるから想像通りに色が入るかはわからないけどとりあえず髪と地肌の状態は良くなるんじゃないかと母に説明しておく。
決行は翌々日だ。なので翌日からヘナを仕込む事にした。
ヘナを仕込む当日の事。
先日ヘナをした私の頭皮に異変が起きた。別に痒くも痛くもないんだけれど、部分的に少し(ヘナ以前から)黄色っぽく分厚くなっていた頭皮が オレンジ色(つまりヘナ色)のフケのようにポロポロ落ちてきたのだ。何事かと思って分厚くなった頭皮がとれた部分を見てみると、なんだか綺麗な頭皮が顔を出し始めている。赤くなってるわけでもなく、普通の頭皮が見えている。
少し怖かったけど、とりあえず異常は起きてないようだからと気を取り直してヘナを練る。
母の髪の色は元々私より黒っぽい。濃いこげ茶色という感じ。
母の髪の色から考えれば、本当は鉄鍋で練る事が、出来ればいいのだろうけれど現在我が家には、ヘナ練りに使っていいと許可された鉄鍋がない。
なので大き目の陶器を使用して、インスタントコーヒー、お水、オリーブオイルを混ぜる。
そしてやはり暑いので今回も固めに練っておいて冷蔵庫で一晩、寝かせる事にした。
さて決行当日。
冷蔵庫からヘナのペーストを取り出してみると、やっぱり昨日はダマがあったのに凄く滑らかになってる。お湯を入れて温度と固さを調節。 最後にレモン一個分の果汁を入れて更に練る。
その間母には髪を洗ってもらう。今回はシャンプーではなく私が日頃、洗髪に使用している粘土を使ってもらった。
これで少しでも綺麗に色が入るといいんだけど。
そしてお風呂場にてヘナトリートメント開始。
やはり母もヘナの香りでリラックスしている様子。それになんだか楽しそうだ。
自分にヘナした時と同じように頭皮に揉み込んでいくと、やはり母もかなり気持ちいいらしい。
ヘナをするメリットと快感は、この頭皮のマッサージもポイントかもしれない。
母はショートなのであっという間に塗り終わった。
即席のキッチンペーパーターバンにラップにタオルで母の髪をカバーして、『色を入れたいなら最低三時間くらいって話だよ。』と言い聞かせる。
そして、出来ればヘナを洗い流した後にオイルを馴染ませるといいという事も伝えて手持ちのホホバオイルを渡しておく。
ちなみに髪の生え際等の染めたくない部分には、私も母もホホバオイルを塗ってカバーしておいた。
私は出かける用事があったので上記の事を母に伝えて家を出た。
4時間後に帰宅してみると濡れ髪のまま、ヘナの香りをさせてぽーっとしている母がいた。
染まり具合は白髪の部分には薄く黄色っぽい茶が入ってる程度。黒い部分にも薄くオレンジブラウンがかかってる感じ。ヘアマニキュアやシャンプーを使ってたせいだろうか。
『三時間置いた?』と聞いてみると、『待ちきれなくて二時間半で流しちゃった。』との事。
『でも流した後オイルすりこんだよ。』
なるほど。だから髪が濡れてるように見えたのね。
そして母はそのまま眠ってしまった。
実は私もヘナした時に噂通りぽーっとしてしまった。
そしてヘナを終えた後はまるで泳いだ後のような心地良い疲労感というか、ふわふわした感じになって物凄く眠たくなってしまったのだ。
恐らく母もそうだったのだろうと思い翌日まで放っておいた。
さて翌日に母の髪を見てみたら、昨日黄色っぽい茶にしか見えなかった白髪の部分がオレンジブラウンに変わっている。黒い部分は明るめのこげ茶が入った感じになった。
『ねえねえ、色が馴染んだと思わない?』と嬉しそうな母。どうもこの結果に満足したらしい。
髪の質感もヘナ前より潤いがあるように見える。母の髪は傷んでいたという程ではないけれど、ヘナ後の母の髪は一本一本に艶が出て光っているのだ。触ってみるとしなやかでコシが出ている。
『インドからのヘナとハーブいつ届くかな』と母は既に、またヘナする気になっている模様。
なにはともあれ、これは成功と言ってもいい結果になった。(続く)